【風とみどりの会】
2004年「農業生産を継続して維持することが困難な農業者に対して、農業支援活動に関する事業を行い、農業生産振興に寄与する」ことを目的に設立した団体。それが、NPO法人「風とみどりの会」です。
この会では、鶏糞を主体に菜種かすをプラスして、元肥として使い化成肥料は使いません。また、草生栽培を積極的に行っており除草剤は一切使用せずに桃を栽培しています。なぜこの栽培方法にいきついたのかと言うと、それは有機肥料と自然栽培法により安全性を高め、しかも環境にやさしい桃づくりを目指してきたからです。
農家から預かる畑は、畑ごとに癖があるので、先進農家からの助言を頂きながら、畑に合った桃づくりの研究をしてきました。
周囲の宅地が進むからこそ、地域の優良農地を守ることが一層大切になり、農業を続けるためには、環境への配慮が重要になります。そこで、桃栽培に当たっていくつかの工夫をしています。
樹園地管理の一方法で、土壌表面を草によって被覆し、果樹などを栽培することをいう。土壌表面を清潔に保って栽培する清耕栽培の対語である。同類には、樹園地の外から土壌被覆物として藁(わら)、刈り草などの被覆材料を持ち込んで被覆し栽培するマルチ栽培あるいは敷き草栽培がある。園地の立地や樹齢などによって、園地の一部を草生とし一部をマルチとする場合、大部分を草生とし果樹の根元周辺をマルチする草生マルチとする場合など、適宜組み合わせて管理する。[飯塚宗夫]
メンバー総出で、収穫が終わった時期に土作りを行う。桃収穫の最盛期は、6月から9月だが、寒さの厳しい長野の冬にも、畑の手入れは欠かせない。
寒空の下勉強会が行われた。JAグリーン長野や地域の皆さんからご指導を頂き、地域の中で地区の優良農地を守る活動を進める。
鶏糞は、三大栄養素(窒素・リン酸・カリウム)をバランスよく含み、これまでの試行錯誤の結果、大いに有効な有機肥料だと考えていますが、現在は、菜種かすを併用して、より効果的な配合を試しています。また、防臭に配慮して土にすき込む等の工夫もしています。
草生栽培は、地温の調節、着果率の向上や果実の着色、熟期の促進、品質の向上、落下実の損傷防止に役立つだけではなく、土壌へ窒素の補給をしやすくするといわれています。加えて、除草剤を使わないことによる減農薬効果につながっています。
この法人の会員に桃栽培の心を尋ねると、口々に「日々勉強だよ」「樹は生き物だから育て方は畑ごとに違うし、同じ畑でも樹によって違う。だから、どうしたら安全で美味しい桃になるか日々が勉強だよ」と言います。この姿勢から安全で美味しい桃が生まれています。
地域の小学生の桃作り体験を年数回受け入れている。子どもたちが「美味しい!」と食べる地域産の桃だからこそ、味だけでなく品質へのこだわりを強く持っている。
収穫の喜びは格別、手塩にかけて育てた桃を大切に収穫。
多くの話し合いは、すべて「安全で美味しい桃づくり」の為に。
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